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Monthly Archives: 3月 2006

テクニカルライターの気分転換

先日、朝日新聞の天声人語で「数独(SUDOKU)」というパズルが欧米で大流行していることを紹介していました。20年程前ニコリ社という出版社の鍛冶社長さんが考案したパズルだそうです。
縦横9列のマス目に1から9までの数字を入れていく一見単純なパズルですが、縦横どの列にも1から9の数字をダブらないように入れなければなりません。さ らに、縦横を3分割した9つのブロックの中も1から9の数字をダブらないようにしなければなりません。最初はあらかじめいくつかの数字が一見無作為に入っ ているのですが、これらの数字から空欄に入れる数字を探し、最終的にすべての空欄を埋めなければなりません。
すでに入っている数字を、縦、横、ブロックの3つを比較し、ここにはこれしか入らないという数を探していくのですが、けっこう集中力必要です。また、かなりいろいろな方向から比較しないと入れるべき数字が見つかりません。
こじつけではありませんが、テクニカルライターが原稿を書くときの行動と相通ずるものがあると感じました。
テクニカルライターも長年やっていると、つい自分なりの思いこみや、妥協で執筆してしまうことがあります。このパズルは推測や妥協では解けません。執筆に 行き詰まったらこのパズルをして頭をリフレッシュするのもいいかなと思いました。まさに、テクニカルライターの気分転換にぴったりのパズルかも。

テクニカルライターの資質

テクニカルライターがマニュアルの執筆中にわからないことにぶつかったとき、次の3種類のいずれかの行動をします。

1. 考える。
2. 既存の知識だけで執筆する。
3. 人に聞いたり、資料を探して学習する。

1の「考える」は、過去に学習したことがあれば思い出す、なければ見当も付かない。これが我々みたいな普通の人。ゆえに、まったく無駄な行動。
2の「既存の知識だけで執筆する」は、けっきょく知らないことをもっともらしくこじつけて自己満足しているだけなのでユーザーには理解されない。その前にクライアントからダメ出しがでるでしょう。
3の「人に聞いたり、資料を探して学習する」、これぞテクニカルライター。
例えば新製品のマニュアルの原稿を書くということは、設計から携わってでもいないかぎり、過去に学習したことがないものの説明をするのと同じです。つま り、知らなくて当たり前。だから仕様書を読み、試作品をいじって学習します。それでもわからないことは勉強するか知っている人に聞くしかありません。
でも、新製品に盛り込まれたノウハウを勉強するといっても書店や図書館に資料があろうはずがありません。ということは、開発に携わった人に聞くしかありません。
ところが、これがけっこう至難の業。そこで要求されるのがコミュニケーション能力です。相手から自分が理解できるように説明を引き出さなければなりません。
私は、この能力、つまり「EQ」こそが最もテクニカルライターに要求される資質と考えます。