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Monthly Archives: 1月 2006

マニュアルのわかりやすさとは

「マニュアルをわかりやすくする」私がマニュアルの仕事に携わるようになって常に求められてきました。
・手順と解説は分けて書く。
・主語と述語を明確に。
・1文に複数の内容を入れない。
等々、文章の書き方についてはいろいろと言われてきて、20年前から比べると最近のマニュアルはずいぶん読みやすくなっています。
しかし、わかりやすいかというとまだまだ不十分な気がします。その原因はマニュアル全体の構成にあったり、レイアウトにあったり、あるいは製品を十分に理解しないまま書かれた原稿にあったりします。
作り手の立場から聞こえてくる言い訳は、時間がない、予算がない、いいライターがいない。
20数年マニュアルに携わってきた自分には、どのくらいの時間や予算ががかかるか理解されていない、人材を育てる努力をしていない、と言い換えたい。
過去にいろいろなクライアントを外から見てきて言えることは、マニュアルを制作する部門は、どちらかというと裏方的な存在で、人材もたえず入れ替わります。
この人はようやくマニュアルのことがわかってきた、と思い始める頃に転属や退職してしまったり、新しい上司の方針に戸惑ったり。
また、公的な教育機関に於いても、いまだにマニュアル制作(テクニカルコミュニケーション)を本格的に教える学校はありません。
マニュアルを必要とする製品はこれから先もなくなることはありません。マニュアルがわかりやすいから売れるということもあるでしょう。企業の業績主義、IT製品の低価格競争など、マニュアルをとりまく環境は決して良くはありません。
でも、マニュアルを無くすことはできません。誰かがマニュアルを作らなければなりません。ユーザーは容赦なくマニュアルを批判します。
マニュアルも製品の一部です。製品の機能や性能だけでなく、マニュアルも同等に開発する努力をしてほしいと願うのは私だけでしょうか。

ライター経験20数年の夢物語・・・

「テクニカルライティング」一見トレンディな仕事のようなイメージを受けますが、実は昔からある仕事なのです。確か東大和市かどこかの郷土博物館 (正確な場所は忘れました)で、江戸時代に機織りの手順を記した筆書きのマニュアルを見たことがあります。文字はもちろん縦書きですが、上下二段で、上に イラスト下に手順。現在の我々が見ても十分にわかりやすさが伝わってくるものでした。いつの時代にも何かの手順を人に伝えるということは必要で、それを誰 かがやってきたのです。そして、そこに必要だったものは、どのように表現したらわかりやすく、正しく伝わるかの工夫だと感じました。しかし、「わかりやす く、正しく」というのが大変なのです。
シー・ディー・エスのホームページ「よくある質問」(http://www.c-d-s.co.jp/faq/index.html)に「テクニカルライ ターには、好奇心旺盛で忍耐強い人なら誰でもできる、気配りができて思いやりのある人なら、まさに天職かも!」と書きました。確かにこのような人なら原稿 は書けます。しかし、現在のマニュアル制作をとりまく複雑な環境、そして短い開発期間など、さまざまな制約のなかで「わかりやすく、正しく」マニュアルを 作るには、経験と調整能力、忍耐が要求されるのです。
誰にも制約されず、自分の経験と感性だけでマニュアルを作ってみたい!! ライター経験20数年の夢物語・・・

テクニカルライターの試練

昨年、OSを10.4にアップグレードしてから調子が悪くなったPowerBookを、正月休みを利用してクリーンアップしようとしたのが大間違い。
まずシステムやアプリケーション、データをバックアップソフトを使って外付けのHDにバックアップ。本体のHDをすべてクリアしてOS X 10.3からインストールし直したのですが、バックアップしたシステム設定ファイルやアプリケーションを戻して楽をしようとしたのがいけなかったのか以前 より不安定になってしまいました。しかもうまく動かないアプリケーションソフトを再インストールするたびにディスクの残り容量が減っていく。
結局、PowerBookに添付されていたオリジナルのシステムディスクまで戻り、OS X 10.2→10.3→10.3.9とアップグレードし、アプリケーションソフトもほとんどをインストールし直してやっと落ち着きました。しかし、お正月休 みだけでは終わらず、この土日までかかってしまいました。10.4へのアップグレードはあきらめました。
マシンはまだ2年ほどしか使っていないのにOSは毎年アップグレード。仕事柄新しいものにはすぐに反応してしまうのですが、いつもシステムを安定させるま で一苦労。原稿を書くよりも大変な仕事のような気がします。途中であきらめるわけにもいかない。これはテクニカルライターに与えられた試練だ、きっとこの 経験はいつか役に立つと自分で自分を説得し、いろいろな可能性を探りながらインストールを繰り返す。うまくいったときの達成感は原稿以上。今年の秋には Windows Vistaがリリース予定。今から戦々恐々です。

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
仕事が忙しくなるとつい筆が止まってしまうブログですが、目標は週一以上。今年も精一杯頑張るつもりです。
ところで、私がマニュアルの原稿を書くようになった当初(1980年代前半)は原稿用紙に手書き。程なくワープロが普及し始め、1980年代半ばから 1990年代前半はワープロ原稿に写植手貼り版下。1980年代の終わり頃に登場したMacintosh IIcx、Aldus PageMaker、そしてレーザプリンタ。1990年代はマニュアル制作のDTP化が一気に進んだ時代でした。そして1997年Adobe Acrobat 3.0の登場。当初は原稿校正でプリンタ出力がいらなくなるといったくらいにしか考えていませんでしたが、今や校正のやりとりから印刷用のデータ、WEB のダウンロード用データと幅広く活用されています。また、PDFの出現でDTPはMacintoshという定説も覆されてしまいました。
さて2000年代も後半に入った今後、マニュアル制作はどうなるのでしょう。紙マニュアル、PDFマニュアル、HTMLマニュアル、FLASH動画、マ ニュアルの表現方法も多彩です。しかし、マニュアルは誰のためのものかという本質に変わりはありません。媒体はともあれ、作り手の都合ではなく、使い手の 都合でマニュアルが作られることを願っています。